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■展示風景
第10回 絵画と木工 二人展
第9回 絵画と木工 二人展
阿波連 永子
世界の旅
感動の一瞬をスケッチ

第8回 絵画と木工 二人展
絵陶木三人展
阿波連 永子
『1才の孫達と100才の父』
スケッチ展

阿波連 永子(絵画)
渡辺 徹夫(木工)二人展

阿波連 永子 絵画展
同時展示渡辺徹夫木工作品

第7回 絵画と木工 二人展
第6回 絵画と木工 二人展
第5回 絵画と木工 二人展
「木の匠染めの匠展」
第4回 絵画と木工二人展
第3回 絵画と木工 二人展
2006年 永源寺ものづくり展
絵画と木工 二人展
永源寺ものづくり展
オープン記念展示会


■阿波連永子略歴

 沖縄から大阪へ
 浦添市美術館
 滋賀県立美術館
 ニューヨーク
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 アフリカ タンザニア
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 東北夏まつりの旅
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■渡辺徹夫略歴
 椰子の木
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 レインスティック
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 島屋展を終えて
 「旅立ちの日」連作から

■巨樹探訪の旅
 『縄文杉』
 『青森県のイチョウ』
 『石徹白の大杉』
 『夜叉ヶ池』
 『ふるさとのブナの森』

 


■ギャラリー案内図

■巨樹探訪の旅<その1>『縄文杉』 2006年6月1日


 旅行案内書が届いた。私達でなく娘あてだったが、行先が屋久島縄文杉登山だったので、おもわずとびついてしまった。女房と二人分の旅費を振込んでから、心配になった。平坦なトロッコ軌道を含むとはいえ、往復21.4kmを歩き通すことができるのだろうかと。
大阪からフェリーにまる一日ゆられて宮の浦港には午後3時半に着いた。バスで屋久杉自然館に行き、屋久島と屋久杉のことをいろいろ学んだ。バスがホテルに入る時、屋久杉の工芸品加工場が見えたので、女房と走って行き、手に持って帰れる大きさの屋久杉の板を3枚手に入れることができた。せめて板切れの一枚でもと考えていた夢が一つ実現した。
屋久杉登山は歩く距離が長いので早朝5時にバスで出発、木の枝が車窓を何度もこするような狭い山道を1時間走り続け荒川登山口に着き、そこでおにぎり弁当の朝食となる。6時半いよいよ縄文杉を目指して歩き始める。晴天というわけにはいかないが、雨の気配はまだない。なんとか今日一日降らずにいてくれと願っていたが、地元のガイドさんは、今日は必ず雨になりますと断言した。聞きたくないコトバだった。
荒川登山口から大株歩道入口迄のトロッコ道は長いが屋久杉の森を歩くという雰囲気は最高だった。明るく広い谷を埋める巨岩とかぎりなく透明な流れ、新緑の木々と初夏の花、オオルリのさえわたるさえずり、次々と姿をみせる屋久杉の巨大な切り株、大株歩道迄はとても美しかった。大株歩道入口でトイレ休憩を済ませると、何十年間夢に見続けた縄文杉を目指して、いよいよ山登りが始まった。大株歩道を登りだすと森の姿は一変する。谷沿いの明るく美しい森から、鬱蒼とした昼なお薄暗い杉の森へと入っていく。縄文杉へと続く大株歩道はまさに屋久杉の森、いや樹齢千年を越す屋久杉の大半は切られて切株になっているから、伝説の森、それとも神話の森とでも表現すればいいのだろうか。延々と続く巨大なコケムシた切り株、そして再生した樹齢200年の小杉の森の中に一本、また一本と姿を現わす樹齢2000年を越える屋久杉の巨木。大半が江戸時代に切られたという巨大な切株の不思議な存在感と、巨木の圧倒的な存在感が心に響いて、異次元の世界をさまよい歩く、そんな感覚になったのは私だけだっただろうか。ウイルソン株を越え、大王杉を越えて、ついにたどりついた縄文杉は、意外に小振りな感じではあったが、日本一の名木にふさわしい、神秘的なほどに美しい姿で、周囲の木々を、いや屋久島のすべての木々を従えて君臨していた。
もっと近くで見たい、木の肌に耳を押し当てて、縄文杉の声を聞きたい、そんな思いで、ただただ眺めていた。女房は夢中でスケッチをしていた。30分があっという間に過ぎ、団体ツアーの悲しさ、後ろ髪を引かれる思いで、縄文杉と別れた。

 

 








 


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